ギャルのカリスマ 安室奈美恵 浜崎あゆみ 倖田來未 西野カナ

時代により変移するギャル像

いつの時代も、その時々に定番のギャル像があります。ファッション、ヘアスタイル、メイクなどの流行にはアイコンとなるカリスマが存在し、そのカリスマによって時代時代のギャル像が形成されていきます。

髪型ひとつ取ってもショートカットとロングあるいはミディアム、縮毛矯正やストレートパーマをかけて真っ直ぐにしたり、カール用ヘアアイロン(コテ)を駆使して髪を巻いてボリュームを出したり、あるいはゆるふわだったり様々です。

ファッションで言えば、ファッションスタイルそれ自体のジャンルであったり、スカートの丈の長さなど。メイクで言えば、アイメイクに顕著に表れます。つけまつ毛や目の縁取り、眉毛の太さや眉山の角度など。

具体的に、時代のアイコンとなってギャル像を体現したカリスマたちを挙げるとするならば、以下の方々が挙げられます。

女子高生のカリスマ

安室奈美恵

1990年代の絶対的なトップシンボルといえば、安室奈美恵。「安室奈美恵 with SUPER MONKEY’S」名義から完全にソロ名義になった1995年頃から「アムラー」ブームが始まりました。同年12月にリリースした「Chase the Chance」が大ヒットし、ミニスカート、厚底のロングブーツ、茶髪に細い眉毛、小麦色の肌のいわゆる「コギャル」スタイルが街に溢れました。

浜崎あゆみ

1990年後半~2000年代前半に大ブレイクした浜崎あゆみは、元々はキッズモデルや女優として活動していました。その後、1996年末にサンミュージックとの契約が切れたのを期に、ボイストレーニングのためにニューヨークへと渡りました。そして1998年に1stシングル「poker face」で浜崎あゆみとして歌手デビューを果たしました。全盛期と言えば、金髪のショートヘアが印象的でした。ヘアースタイルが変わるたびに、髪型を真似するファンも多かったと言われています。全盛期には、宇多田ヒカルや倉木麻衣、安室奈美恵といった人気歌手の方々も多く活躍していました。

倖田來未

全盛期は2005~2008年1月まで。2008年1月30日午前1時からニッポン放送で放送された「倖田來未のオールナイトニッポン」で倖田來未が発した、「やっぱ、35(歳)ぐらいまわると、お母さんの羊水が腐ってくるんですね」という発言がインターネット上で大きな波紋を呼び、批判が相次ぎました。

倖田來未はこの日、一夜限りのパーソナリティとして出演していました。この発言の背景にあるのは、番組の冒頭で、倖田のマネージャーが結婚したことについて、そのマネージャーと「いつ子供つくるの?」といった話をしたことを話題にするなかで発せられた言葉です。

このデリカシーのない「羊水が腐る」発言から人気が急激に下降し、ファンが一気に離れていきました。

西野カナ

2010年(当時21歳)にリリースされた「BestFriend」「会いたくて会いたくて」がきっかけで大ブレイク。2014年の「トリセツ」で再ブレイクしています。

携帯電話の普及により、身近に感じることができた西野カナは、ケータイ世代のカリスマと呼ばれました。ガラケーからスマートフォンへ移行する過渡期でもありました。

次世代のカリスマの誕生

安室奈美恵は、神のように崇める存在。浜崎あゆみは、あゆのまねをしてあゆのように成りたいと思う存在。倖田來未は、気さくな関西弁で親しみやすいということもあり、浜崎あゆみよりも身近な存在。西野カナは、さらに身近に寄り添うような親近感を覚える存在。(※ 個人的な意見です)

SNSが普及したことで、リアルタイムで芸能人の動向がわかるようになり、昔よりも身近に感じられるようになりました。そうしたことが影響しているのか、西野カナ以降に絶対的なカリスマと呼ばれる存在は現れていません。

インターネット技術の向上により、動画配信が気軽にできるようになったことで、YouTuberに代表される「インフルエンサー」という言葉が一般的になりました。インフルエンサーとは、世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のことを言います。そうした人気者の多様化に伴って、人気の分散が一因しているのではないかと思います。

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